【毎日が新鮮です。】

 このところ、秋のソロコンサートに向けて“少し真面目”に練習をしておりますが、ま
で気にしなかったことや、気付かなかったことが浮かびあがってきてうんざりです。「何で
こんないい加減な弾き方をしてきたのだろう。」と。でも、「これを直してゆけばレベルア
ップできる」という確かな道も見えてきて、やりがいを感じます。開放弦だけの練習でも
結構気が入ります。一日一日より高みを目指して行けることは新鮮で楽しいことです。
 今月は、そうしたギター練習についての雑感を書いてみたいと思います。


【あくまで基本が大切】

 最近読んだ「ヴァイオリンのおけいこ」という本が印象に残りました。「とにかく細かい!!」
演奏フォームでは、立った時の足の開く幅から角度まで。左手では手全体の形から各指が
弦を押える時の指の形まで。事細かに写真入りで、良い例悪い例をあげて解説してあります。
ギターの本で、ここまで詳細に弾き方を説明した本はなかなかお目にかかりません。
新堀先生が著した「専門家を志す人々へ」(全音楽譜出版社)は、かなり細かく解説してますが、
ここまでではありません。
 そもそも、ピアノやヴァイオリンに比べ、奏法の解説書、指導書が格段に少ない。図書館などで
棚にずらっと並んでいるのは、そうした楽器のもので、ギターはほとんどないのが現状です。
何故なのでしょうか?。以前もそうした疑問にとらわれて考えて見ましたが、
結局“ギターは個人によって随分奏法が変わるから”と、勝手に結論付けていました。
しかし、この本を読んでみて、あきらかにギター指導者がそこまで突っ込んで演奏法を確立
していないからではないか、と思いました。インターネット上では、かなり専門的に掘り
下げて奏法を開設している方もいらっしゃいますが、少し、一方的に偏っているように思います。

【ギターが上手くなる練習の仕方はあるのです】

 誰もがギターを楽しめるようになる練習法はあります。ただし、それには、正しい基本を
身に着けなければなりません。最初は余り楽しい練習とは言えないでしょう。
けど、それなくしてスムーズな上達は望めません。本当にガチガチにレッスンをした場合。先ず、
ギターを正しく構えられるまでは音を出すことはしません。フォーができたら右手だけの
練習を数週間。それから左手のフォームを決め、音階練習。そのうえで初めて曲の練習と
なるのです。しかしこんなレッスンをしたら皆さんギターをやめてしまいますね。
専門学校でもこんなレッスンはしません。しかし、ヴァイオリンの世界では、これに近いことが
行われているのです。覚悟の問題ですかね?
 何か月前にも書きましたが、せっかく「ギターを上手くなりたい」と言って教室に来て
くださる生徒さんには、しっかりした奏法を身に着け、どんなジャンルの音楽も楽しめる
ようになってほしいものです。まあ、難しいことをできるだけ易しく教えるのが指導者の
役割ですから、いろいろ工夫が必要です。

【すぐ音楽の楽しみに浸れるのは合奏です。】

 とは言っても、明けても暮れても基本ばかりでは、ギターそのものに嫌気がさしてかも
しれません。それを解消するのが合奏です。市民ギターオーケストラでも、アンサンブル
でも、数人での合奏でもあるいは2重奏でもいいのです。自分以外の誰かと合わすことは、
とても楽しいものです。音階が弾けるようになったら市民オケに参加でます。そこでは、
厚みのある音と多彩な音色が織り込まれ、指のこと以上に、「音楽をやっている!」という
感覚が得られるとお思います。音楽の感覚や表現力も豊かになるはずです。
 ギターの基本はしっかりと、音楽の楽しみは、先ず合奏することで味わってゆく、
というのが理想的ですね。

【皆さん左義長祭りにおいでください!!】

 3年前に、現在の住まい薬師町に引っ越しまして、初めて左義長祭りを体験いたしました。
それまで「そんな祭りがあるようですね。」くらいの感覚でした。が、実際にその現場
に立ち会うと、なんと味わいのある行事なのだろうという実感がわいてきます。

左義長祭りとは(以下HPより引用)
 近江八幡の左義長は元来、安土城下で行われていたもので、城主であった織田信長自ら
も踊り出たと伝えられています。織田信長亡き後、八幡城下に移住してきた人々は、
既に4月に行われていた八幡まつりに参加を申し入れましたが、松明の奉火場所が無く、
また新参とのことで断られたため、これに対して、安土で行われていた左義長まつりを始めた
ことが起源とされているとも伝えられています。
 左義長は松明、ダシ、十二月(赤紙)の3つの部分を一本(基)にし、前後に棒を通し、
つり縄で括り固め御輿のように担ぐように作り上げます(これ全体を左義長と呼びます)。
前方となる正面に「だし」と呼ぶ作り物は意匠を凝らし、時間をかけ経費を惜しまず各町
の誇りをかけて制作されます。

 上記の説明にあるように、ダシは各町で半年以上かけてつくり上げるのです。藁を一本
一本きれいに選り、直径5cmの束にして縄できれいにくくったものを600個作り、それを
ダシにくくりつけてゆく等々。気の遠くなるような作業をすべて手作業で行ってゆくのです。
そういう作業を通して、町内のたくさんの方と顔なじみになることもできます。
左義長は大変派手なお祭りですが、地域の人にとっは町内融和の大きな意味もあります。
そこに、この祭りの良いところがあるのです。

    日程 3月17日(土)午後から旧市街巡航
    3月18日(日)日牟禮八幡宮前で組み合わせ
           午後8時 奉火 


 川口秋子の出会いのハーモニー
   【その22】
青いドレスを着た西洋人形。足の下にネジがあって、くるくる回りながら音楽を奏でる
オルゴール。これが、私の一番古い音楽の記憶です。
たぶん4才か5才頃…。もう少し大きくなって、「あ!あのオルゴールの曲は『乙女の祈り』だった!」
と気付いた時はいつだったか思い出せないけど、ちょっと嬉しかった。
 ごくごく小さい頃。日曜日の朝はいつもクラシックのレコードを父がかけていた。
レコードに針を落とす前にシューッとスプレーを1周吹きかけていた。そのスプレーのにおいも
よみがえる。でも曲名までは特定できない。母もいつも家事をしながら歌を歌っている人
だったから童謡や、外国の歌曲を口づさんでいたけれど、具体的に曲名はわからない。
おぼろげな記憶のみ。だから『乙女の祈り』は特別な曲だ。聴くと、小さかった自分に戻る。
まだ、世の中は美しくてそう信じていた頃の自分に。


 ギターを手にしてから45年になります。何て言うと年がばれますが、ずっとギターとともに歩んできて、
初めてのソロコンサートです。自分でも信じがたいことです。
中学時代に独学で始め、高校卒業とともに日本ギター音楽学校(現:新堀芸術学院)に入学。
新堀校長のクラスで2年間勉強して卒業。以降は新堀ギターに就職して、教室でレッスンを行う
かたわら、新堀ギターアンサンブル&新堀ギターオーケストラに所属して合奏一筋の生活。
数年後、指揮者になってからは20数年間棒ふりの日々でした。独立して滋賀に来て初めて
ギターのソロと立ち向かったのです。未だに日々新発見の連続ですが、今年は一つの節目
を迎えるので、思い切って有料でのコンサートを行うことにしました。下記の2公演が決定です。

 1、滋賀公演 
    9月21日(金) 19:00 開演 
    於;日本基督教団 近江八幡教会(為心町)
      とても素敵な礼拝堂をお借りして行います。
 2、上越公演
    9月22日(土) 14:00 開演
    於;町屋交流館「高田小町」(上越市高田)
     ギターのソロにはぴったりのようです。


プログラムの予定
    リュート組曲第1番より数曲
    F.ソルの小品と練習曲
    愛の歌……メルツ
    さくら変奏曲……横尾編
    11月のある日……ブロウェル
    アルハンブラの想い出……F.タルレガ
    シャンソンから数曲   他
   佐野陽一氏との2重奏
    アンクラージュマン……ソル

※今回は佐野君に特別出演をお願いしました。2重奏と独奏も演奏してもらいます。 
  チケットは6月頃発売予定です。皆さんよろしくお願いいたします。








【 アンサンブル&市民ギターオーケストラの予定 】
 ◆滋賀市民市民ギターオーケストラ 3月の練習日
  3/10 /24 アクティー近江八幡
  練習曲
  「海の見える街」 「インザムード」

 ◆ギターアンサンブル湖風
  3/3
  13:30〜14:50…ふれあいフェスタ出演。
  会場:アクティ近江八幡 入場無料 




 2012年大発表会のお知らせ

  今年も素晴らしい音と雰囲気の安土文芸セミナリヨで開催することができます。
  多くの参加を期待しております・・・・・7月1日(日)安土文芸セミナリヨ


 ♪教室からのお知らせ♪

左義長祭りのため、下記日程で教室をお休みします。
 3/4、11 (日) 10:00〜14:00 の間休みます。
 3/16(金) 18:00〜前夜祭のためお休みします。
 3/17(土)、18(日) 左義長当日
 3/20(火) 後片付け&反省会でお休みです。
大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご容赦願います。


・授業料の納入は口座振替でお願いいたします。
・レッスンは月3回までです。回数制ではありませんので、
生徒さんの都合で2回になっても1ヶ月分です。
(可能な限り振替レッスンも行います)






滋賀新堀ギター音楽院 小山清のギター教室